活字中毒のハロオタがSixTONESにハマった話

目次

 

1. 前書き

 人が推しを語る文章を読むことが好きです。推しの伝説がファンによって語り継がれていたり、新しい世界に出会った勢いで思いの丈をぶちまけるブログを見つけたり。私がモーニング娘。にはまったキッカケも、ふとしたことから「道重さゆみ伝説」や「譜久村ダッシュ」といったワードを知り、調べたことがきっかけでした。そんな、活字中毒ハロプロ推しの人間が先日人生で初めてジャニーズのCDを買いました。SixTONESのセカンドシングル「NAVIGATOR」です。

 なんだかんだVS嵐は毎週見てるけど嵐のCDは買ったことがなく、若いグループはもはや曲もあんまり知らないし、メンバーを覚えきれていない。そんな人間がジャニーズのCDを、それも最終的に3形態全てを購入することになりました。 1年前の今日、2019年8月8日に彼らはデビュー発表をしたそうです。その当時、全く彼らを知らなかった私ですが、今やすっかり新規ファンになって情報を追っかけています。

 

 もともとこの文章は、先輩ジャニオタである知人にSixTONESにはまった経緯を説明しようとして振り返ってみたのですが、いろんな「たまたま」が重ならなかったら私はSixTONESにはまっていなかったなぁと思います。始まりは仕事の転勤、転勤の都合でのホテル暮らし、新型コロナの影響による各種イベントの中止、その代わりとしての配信ライブ、そしてCD発売の延期で組みなおされたプロモーション活動etc...どれが欠けてもSixTONESのセカンドシングルを買うには至りませんでした。

 

 今をときめくジャニーズの新グループである彼らは、ジャニーズ史上初の2組同時デビューという形でデビューしました。「2組の見分けがつかない」なんて声もあるし、反対に、たいして知りもせずに2組を比較する野次馬の声もあるでしょう。そんな中、私は偶然が重なってそのうちの一組を識別してファンになったので記録を残してみたいと思います。そんな経緯なので、SixTONESと同時にデビューしたもう一組の話はあんまり、いや、ほぼ出てきません。これを読んでいる人がそのもう一組も好きな人であれば申し訳ないです。ぜひハマった経緯をブログか何かに上げて私に教えてください。活字中毒としてすぐさま読みに行きます。

 

2. SixTONESにハマった時系列

 2020年3月に私は転勤の都合で3週間ほどホテル暮らしをすることになった。手持ちの本も尽きて暇になり、ホテルのWiFiYouTubeを見ているとジャニーズJr.チャンネルの存在を知った。今年初めに新グループが2組同時デビューした、という話は覚えていたので、デビュー組の再生リストを見始めた。とはいえ結局ホテル暮らしの間に見終わることはなく、それっきりだった。


 転勤先は地元だったので実家に帰り、荷物の片づけなどこなしているうちに4月になった。そして、私の実家には新クールの深夜アニメをとりあえず全部予約しておくタイプの人間がいる。(ヱヴァンゲリヲンの放送当時にビデオレコーダーを購入した筋金入りだ。) そのおかげで富豪刑事がアニメ化することを知った。富豪刑事は、高校の時に図書室で読んだ筒井康隆全集の中で一番好きな小説だった。

 

 アニメ第1話のモブ役に筒井先生ご本人が登場されているのを見て視聴を続けようと決めた。視聴を続けた理由のもう一つは、EDがOKAMOTO'Sの曲であったこと。OKAMOTO'Sのハマ・オカモト氏といえば、FULL CHORUSでお馴染みのプロのハロオタの方で、富豪刑事のEDもめちゃくちゃ格好よかった。この時点でOPのクレジットは明かされておらず、私は「聞いたことあるような?」程度で全く気付いていなかった。後で知ったが、ファンの中には第1話の時点で気付いた人もいてザワザワしていたとか。


 ちなみに、富豪刑事の原作は短編4編なので、ぜひとも最初の1話だけでも気軽に読んでみてほしい。原作だと神戸のお父さんが良いキャラを出しています。「札束でぶっ叩いて事件を解決する」というコンセプト以外はかなり異なるので、アニメとは別物で楽しんでもらえると思います。もう一つ余談として、ジャニーズやハロプロの「トンチキ」が好きな方には「アルファルファ作戦」をお勧めします。宇宙人が地球に攻め込んでくるのですが、老人ホームのおじいちゃんおばあちゃん達がアルファルファ(牧草)でもって対抗戦を挑むという突拍子もないお話です。

 

 余談はさておき、アニメの第2話になってOPがSixTONESであることが正式に明かされた。そこで高校時代のお気に入り小説と3月のホテル暮らし、実家のアニメオタクが繋がることになった。


3. 加速する興味

 俄然興味がわいてきて、4~5月の自粛期間でHappyLiveWithYouを含め、3月に見切れなかったYouTubeの動画を見進めた。radikoを入れてオールナイトニッポンサタデースペシャルも毎週聞くようになった。パフォーマンスはオラオラが強い印象であんまり見ていなかったけれど、HappyLiveWithYouの「"Laugh" In the Life」でニコニコしながらカメラと遊んでいる姿で印象が変わった。他のハマったパフォーマンス動画は後述したい。ついでに、5月22日には発売延期になっていたモーニング娘。のライブBlu-rayがようやく手元に届いた。初回盤特典のロッキンの映像を何度も見返すなどしているうちに、今度は有料版のHappyLiveWithYouが配信されることを知った。初日の嵐の日をとりあえず購入して、SixTONESが出る最終日も追加することを決めた。

 最終日、新旧の演出を融合したというJAPONICA STYLEに湧きつつ、その日私は「光る、兆し」と出会った。いや、正確には、SixTONESチャンネルのドライブカラオケ動画で曲自体は聞いたことがあったけれど、パフォーマンスしている姿を見たことがなかった。髙地優吾さんは「今を超えていく鍵になる」の歌詞で鍵を開けるような仕草をしていた。田中樹さんが「笑って生きていきましょう。そしていつかまた会いましょう」というような(うろ覚え)言葉を言っていたのもこの曲の間奏だったと思う。そしてジェシーさんの「ゆれる、兆し―――」の声とともに客電が次々に点灯していく演出。全てに感動していた。セカンドシングルの全曲視聴が始まったのは配信ライブの翌週くらいだった。とはいえケチな私は「光る、兆し」の感動も忘れ、カップリングが気に入った4曲入りの通常版を予約した。

 そしてリリース前後の怒涛のメディアラッシュを追いかけている間にCDが手元に届いた。「NAVIGATOR」の2番Aメロでガラッと空気を変えてくるところや、そのAメロが終わったあと素直にBメロに行かせない構成にドはまりした。「Hysteria」を聴いてこんな曲をジュニア時代から持っていたのかと驚いた。「You & I」の、同じストリングスでもNAVIGATORと全く表情の違う、日の出を連想させるような、いくらか壮大なイントロから引き込まれた。普段のYouTubeでボケ倒している大男たちが「You are the one that I need」と歌っている姿を想像してふふっと笑ったりしたけれど、サビも好きだった。「love u...」では合いの手のように挟まれる、耳をひっかくような「Yeah」にやられた。

 

 そして通常盤の全曲にハマった結果、発売週のうちに「光る、兆し」の入った初回盤を追加購入し、最終的にはつい先日、「JAPONICA STYLE」の入った期間限定盤までをコンプリートしました。

 

4. ハマったポイント

 ハマったポイントといいつつ、切っ掛けがありさえすればハマるタイプなので、正直ただの後付けです。。。


 特にSixTONESにハマっていったポイントは振りがバラバラな所です。いや、言い方を間違えました。何というか、全体として振付はあっても個人の裁量でフリーにやっていい遊びの部分が多いのか、同じ曲のソロパートでも別のパフォーマンス動画だと別の振りをやっていたりして、何回見ても飽きなかったんです。例えば「JAPONICA STYLE」の2番、京本大我さんの「描ける夢は ~ 夢恋桜 Japonica style」のくだりの長めのソロとか。「NAVIGATOR」も、リリース前後に音楽番組で何度も披露されましたが、毎回ジェシーさんの「Radars, 」の歌い方、「Turns round & round」のガナりなどがCDと違っていて飽きません。私のモーニング娘。での推しが佐藤優樹ちゃんと言いまして。彼女を推すようになったのも、彼女がソロパートの歌い方やちょっとした音ハメを毎回変えていて目を離せなくなったからでした。


 あとは、ジャニーズのグループ結成秘話といえば、嵐の「相葉君は3日前にパスポートを持っているか電話で聞かれてYesと答えたおかげでハワイに呼ばれた」エピソードくらいしか知らず、天の一声でメンバー編成が決まるイメージがありました。それに対し、SixTONESは最初こそドラマのキャストとして選ばれしメンバーであったものの、間もなく解体。別れて活動していた時にジェシーさんを筆頭に6人でもう一度集まることを自分たちで望み、ジャニーさんにお願いしたという( https://www.youtube.com/watch?v=IL6OX1NjzsM 他より )。そんなデビュー秘話も、ハマり始めると勝手に調べて更にハマっていきました。メンバー個々人では、家族も有名人であるとか、かつてグループを組んでいた同期が別のグループで先にメジャーデビューを果たしたとか、小説もびっくりな設定てんこ盛りであることも知りましたが、それらは彼らが自分で選んだ経歴では無いのでここで詳しくは触れません。

 

5. 特にハマったパフォーマンス動画

5.1 YouTube FanFest

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 アウェイな場所に打って出る時の戦闘モードな姿を見るのが好きです。モーニング娘。でいうとロッキン参戦時の映像*1とか。上に挙げた映像は日本初のYouTubeアーティストプロモキャンペーンに選ばれた2018年、年も終わろうかという12月に行われたライブイベントでの映像です。アーティストライブのオオトリとして呼ばれた彼らのパフォーマンスは完全に外部を意識したパフォーマンスになっていると感じます。Amazing!!!!!!なんて身内向けにやってる時*2とかなり魅せ方が違うんですよね。田中樹さんのソロパートはアウェイ向けに「お綺麗」になっていて、その直後に松村北斗さんが飛び出す迫力あるシーン(11:31~)は、私調べの限りでは他のどの公式映像よりもこの時の映像が綺麗に映っています。そして何よりアウェイの場で「夢はまだまだだが でかくRaiseだ 旗 / 四面楚歌not a matter」と歌う攻めの姿勢。そして後半、正しくは「響いてるだろ “俺らの”音色は」と歌うところを、京本大我さんは「”SixTONESの”音色は」と歌詞を変えて歌います。調べてみると、京本さんが”ここぞ”という時にだけ出すパフォーマンスだそうで。外部フェスの、この1回に賭けている、そんな気迫を感じました。
 SixTONESYouTubeアーティストプロモに選ばれたのはジャニーズ初どころか日本初だそうです。ジャニーズ事務所といえば80年近い歴史を持つ歴史ある事務所で、その中でも新しい「初」をつかんで行く姿に惹かれました。

5.2 カウントダウンコーンサート

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 こちらもある意味アウェイでのパフォーマンス。毎年テレビでやっているジャニーズ事務所のカウントダウンコンサートではありますが、テレビに映らない部分でジャニーズジュニアからいくつかのグループがパフォーマンスしていたそうです(この動画で初めて知りました)。東京ドームのほぼ全ての観客は、デビュー済みの先輩グループのファンなわけで、SixTONESたちは前座としての出場です。そこで登場するなりジェシーさんは「Hey 東京ドーム!遊ぼうぜEverybody!」と言い放ち、田中樹さんがラップをぶちかます。その傍らで森本慎太郎さんは「声出してけーーー!」と煽る。ジャニーズジュニアの「ジュニア」って何だっけ、と思うような登場の仕方。のっけからステージを自分たちのものに作り変えるような迫力に衝撃を受けました。
 登場の衝撃を語りましたが、この動画の一番好きなところは松村北斗さんがパフォーマンス中に靴を飛ばしてしまうハプニングなんですよね。通称「シンデレラ事件」と言うとか言わないとか。松村さんがソロパートで「何が起こるかは 分からないなんてさ」と歌いながら靴をすっぽ抜かすんです (1:00くらい)。全くもって歌詞の通り。そのまま松村さんは靴が片方脱げたまま、白い靴下がカメラに綺麗に映る状態でしばらくパフォーマンスを続けます。このまま最後まで踊り続けるのか、と思いきや、振付でしゃがむのに紛れて田中樹さんが靴を拾います(1:46くらい)。その拾った靴も、すぐさま渡そうとはせず、演出で照明がメンバーからそれる隙を狙って松村さんに渡し、2番が始まって照明がついた時には無事に靴を履き終わっているという鮮やかさ。トラブル対応をパフォーマンスの中でやり遂げる姿には、ハロプロファンとして惚れるしかないのです。
 モーニング娘。でもパフォーマンス中にメンバーが落としたアクセサリーを他のメンバーが振付に紛れて拾ってフォーメーション移動中にさらっと渡す、あるいはダンスに紛れて危なくない場所まで蹴っ飛ばす、そんな姿がときおり見られます。あるいは去年でいうと、ハロープロジェクトの一番若手グループであるBEYOOOOONDSがメジャーデビュー前に外部のアイドルフェスに出た時のお話。曲の途中で音が途切れる音響トラブルに見舞われましたが、彼女たちはめげずにパフォーマンスを続け、メンバーの一人は音が復活するまで特技のボイパでリズムを支え続けたという逸話があります。

 

5.3 "Laugh" In the LIFE

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 最初に知ったのはYouTubeでのHappyLiveWithYouのラストで歌っていた姿でした。曲が気になって調べてみると、SixTONESチャンネルにも公式映像が上がっていました。それが上に貼った動画です。アンコールらしいラフな白T&ジーンズで「"Laugh" In the Life」を歌っていました(ラフだけにね!)。その年の8月8日、デビュー発表を迎えるより前の公演で、大阪城ホールでの映像とのことなので調べる限り2019年の5月1日か2日ですかね(詳しい公演日をご存じの方がいらっしゃれば教えてください)。当時ツアーTシャツもなかったために、白Tにツアーグッズのシールをペタペタ貼り付けてアンコール衣装にしていた、という微笑ましいエピソードを聞きました。こういう曲だと特に、森本慎太郎さんと髙地優吾さんのキラキラしたアイドル全開の声が似合うなぁと思います。他にもYouTubeのコメント欄で知った小ネタとして、1:48くらいにはジェシーさんが森本慎太郎さんにしっぺ返しらしきことをしていたり、2:54くらいに髙地優吾さんだけあらぬ方角に走り出そうとしていたりと、何度見ても飽きなくて何回も見返しています。
 先に述べた通り、HappyLiveWithYou( https://youtu.be/j3KL3BFFbdA?t=2747 )ではラストにこの曲が選ばれました。さっきまで、デビューしたばかりの新人とは思えぬイカつい衣装を着こなして、デビュー曲とそのカップリング曲をキメていたのに。一変して楽しそうにカメラで遊びだす。きっと、デビューシングルの3曲はセトリに必須だったんだろうと思います。この配信ライブをしなければならなくなった状況において、セトリにプラスもう一曲、となったときに自分たちのオリジナル曲としてこういう曲を持っているのは強いなあ、いいなあ、と思うのです。というか、ファンになった私としては、「この曲を持っててくれてありがとうございます」「この曲を選んでパフォーマンスしてくれてありがとうございます」という感情です。


6. モーニング娘。とジャニーズの関わり

 ハロプロの中でも私の一番の推しがモーニング娘。なのですが、その現役メンバーの活動に絞ってもジャニーズとの関わりは結構あります。その両者の関わりについて少しご紹介したいと思います。隙あらば自軍を紹介したいという気持ちでここに差し込んでいますが、ハロプロに興味のない方は読み飛ばしてもらっても構いません。


 手始めにSexy Zoneさんとモーニング娘。の関わり。2017年の音楽特番でSexy Zoneさんとモーニング娘。がコラボしたことがあります。両グループが一緒に合わせたのは直前のリハが初めてだったと聞きますが、それを感じさせないキレキレなパフォーマンスでした。フーフー隊の松島さんマリウスさんが可愛かった。今更私が説明するより、「セクゾ モー娘。 コラボ」などとググってみてほしい。あの2分足らずの映像は、今でも自宅のレコーダーに残っています。
 また、Sexy Zoneさんといえばジャニーズの中でも特に「トンチキ」な曲が多く、ハロプロに通づるものがあるとの評判を聞きます。調べてみると「バイバイDuバイ~See you again~」(名前ですでに出オチ感がすごい)の編曲はハロプロでもお馴染みの鈴木Daichi秀行*3でした。ジャニーズやハロプロで言われるトンチキさというものはタイトルや歌詞の影響が強いかと思われますが、楽曲としてもちゃんと繋がりがあったんですね。


 あるいは、関ジャニ∞さんとのかかわり。関ジャムにモーニング娘。を出してもらった時が2回あるんです。どちらの回も、関ジャニ∞のうちお二方がモーニング娘。のフォーメーションダンスに交じり、一緒にパフォーマンスしてくださりました。1回目の出演時については「やしゅだしゃん」でググってみてください。とんでもなく可愛い安田さん(と、私の推し、まーちゃんこと佐藤優樹ちゃん)が見られます。2回目の時は、当時卒業を控えていた尾形春水ちゃんをカメラにたくさん抜いてもらうなど、ジャニーズの冠番組のはずなのにありがたい配慮をいただいていました。
 関ジャニ∞さんとモーニング娘。のご縁はまだまだ続きます。2016年の冬、関ジャニ∞さんとモーニング娘。が同日に北海道でコンサートをしたことがありました。北海道は雪の日で、モーニング娘。はメンバーの乗った飛行機が着陸できずに引き返し、前日入りして北海道についていた客もいる状況の中、コンサートの中止が宣告されました。その一方で、関ジャニ∞さんは会場に到着できていたものの、少なくない数のファンが雪で現地入りできずにいたそうです。その時、コンサートが無くなって暇になったモーニング娘。ファンの一部が、関ジャニ∞のコンサートに参加したという逸話があります。中には、それをきっかけに関ジャニ∞も応援するようになったというモーニング娘。ファンの話も見かけました。

 

7. デジタル世代のSixTONESに思うこと

 そんなわけで、3月にたまたまホテル生活をしていなければYoutubeのチャンネルの存在も知らずに終わっていたし、実家に戻っていなければ富豪刑事がアニメ化していたことに気づくこともなかった。新型コロナの影響で各種イベントが中止になっていなければ有料、無料のHappy Live With Youで彼らの曲を聴けることもなかった。ラジオ電波がまともに入らない田舎生まれの私は、radikoのおかげでラジオ文化に触れることができた。SixTONESがアーティストプロモを務めた時の宣伝文句が「ジャニーズをデジタルに放つ新世代。」であった通り、私はオンライン経由で彼らをもっともっと知ることができました。
 SixTONESファンの方々の間で使われているのを見かけ、良いな、と思ったワードに「ラフにラブを」という言葉があります。SixTONESメンバーがブログなどで発信してきた言葉だそうです。デビュー前から登場していたというその言葉は、もしかしたら、いついなくなるか分からないジュニア時代には違った意味合いだったかもしれません。それでも、この言葉がデビュー後もファンの皆さんに寄り添っているのは素敵だなと思います。熱意も、好きなポイントも、SixTONESに割く財布も人それぞれ。時に周りの雑音が嫌でも耳に入ってくる時だってある。それでSixTONES(を始めとして何か他の物でも)を好きでいるのが疲れてしまっては意味がない、そういう意味で「ラフにラブを」という言葉を私は受け取っています。
 とはいえ正直なところ、アイドルとファンの距離が近くなるのは物理的でもデジタルでも危険を伴う動きだとも思います。大手音楽レーベルのYouTubeチャンネルと違い、SixTONESやジャニーズJr.のチャンネルはコメント欄を開放していて、それがファンの応援の場の一つになっています。そこに書かれるコメントが彼らにダメージを与えることがなければ良いと切に願います。ハロプロでいうと、元々はアメーバブログを使用しており、プラットフォーム提供者によるコメントの検閲制度がありました。それが最近はメンバー個人のインスタアカウントも開設され、嬉しいような心配なような気持ちで見ています。全てのアイドル、アーティスト、クリエイターに対して、女優、松岡茉優さんの言葉をお借りします。

「どうか幸せになってください。おいしいご飯を食べ、日々がきらめき、楽しいことやうれしいことがたくさん起こりますように。なぜ私たちがこんなにも皆さんの幸せを願うかというといつもそうしてもらっているからです。 」

mantan-web.jp

  ( 2020/8/7閲覧 )


8. 愛を表明するということ

 2020年はいろんなことが今まで通りにはいかなくなりました。人の移動が制限され、物理的な触れ合いとコミュニケーションに制限がかかりました。著名人の悲しいニュースも何件も見ました。ハロープロジェクトのライブも、田舎に住んでいる私は県をまたぐ移動が必須になるため、今年は参戦が難しそうです。SixTONESにハマったもののライブに参戦する、という形での応援は難しい。ただでさえ、昨今は多様なプラットフォームで映像でも音楽でも配信できるようになり、人の好みが細分化して、自分が今ハマっているもの以外のトレンドが目に見えづらくなっています。だからこそ、リアルで話す相手がいなくとも、好きなものに対して、好きなものが存在しているうちに、「ここにファンになった人間がいるんだぞ」と表明しておきたいと思いました。

 

9. 後書き

 ジャニーズではファンのことを「担当」というそうですが、ジャニーズの初心者過ぎて慣れず、「ファン」のまま書き進めてしまいました。スト担、Team SixTONESの皆様にとって読みづらかったら申し訳ございません。田中樹さんを入力するときには毎回「たなかじゅ」から変換していました。ここで告白して謝ります。髙地優吾さんのはしごだかは、どうにもならず辞書登録しました。
 また、時系列でも転勤と書きましたが、私は今年の3月に転勤で関東圏から九州の片田舎に引っ越しました。転勤を引き受けたのは年が変わる前。引き受けた理由の一つに、「今の時代、行きたいと思えばどこにでも行ける」という考えがありました。私にとっての数少ない友人たちは全国各地に散らばっているけれど、ネット越しに生存確認はできていたし、何か用をつけて関西や夢の国なんかに行けば、直接会って話すこともできたから。博多まで出られればライブ他の文化にも触れられると思っていました。それから年が明け、引っ越し準備をしている最中に新型コロナが日本でも広まり始めました。地域をまたいだ移動は簡単にはできなくなりました。ふらっと遠くの友人に会いに行き、最近はまっているものトークをすることも今は難しい。でも、こうやってネットに残しておけば誰かが読んでくれるかもしれないと、少しだけ期待してこの文章を書き終えます。

 

*1:モーニング娘。も、20年以上の歴史がある中で、2018年に初めてロッキンジャパンフェスに出場しました。そこでの盛り上がりから2019年にはより大きなステージへとステップアップを果たしたのも記憶に新しいです。2020年にも複数のフェスに参加予定でしたが、軒並みイベントキャンセルになったのが悔やまれます。

*2: https://www.youtube.com/watch?v=FjdUS9c_sAo

*3:例えばモーニング娘。では「みかん」「ここにいるぜぇ!」などの編曲を担当